ラノベ作家の離職率（なんかこの言い方もアレだが）についての一考。
なんかどっかで、
＞問題点は、新人作家が大量にデビューしてぼろぼろ辞めていく現状だと思う。
みたいな文章をどっかで読んだような気がする（うろ覚え
で、それに対しての疑問。
それは主観による思いこみではないのか。実際にそれほど大勢のラノベ作家が文筆業を辞めているのか。また事実だとしたら、それは他の職種と比べてどの程度高いのか。
とまぁ、そんな事を思ったわけで。
で。問題。
資料がない。離職率の定義が曖昧である上、はっきりと辞めている人が意外と分からない。6502さんのように、もの凄く長い間があいて新刊が出る場合も皆無ではないわけで。が、出版社の方から「この作家さんの本はもう出ません」と言ってくれるはずもなく。本人がOHPを持っていれば多少はマシだが、大抵の場合、そーゆーのはアクティブに執筆活動してる人しか持ってなかったり（苦笑
なので、とりあえず『新刊を２年以上出しておらず、雑誌連載などの執筆活動をしていない』状態を、ラノベ作家を辞めている状態、と仮定。めっちゃ乱暴ですが、一年程度なら出さない人は珍しくも何ともないわけで。
で、そうすると２年以上前に発行されたラノベの全データが必要なわけで……。この時点で既に"最近"とか"新人"って単語が使えなくなっているという罠。つか、そもそもそんなデータが手元にあるわけねー（ぉ 新刊に付いてくるチラシ？みたいなのを地道に調べていけばどうにかなるかもしれないが、そんなものが都合良くあるはずもなく。
結論。無理。
……と言えれば楽なんですが、そういうわけにも行かないでしょう、さすがに。
とりあえず、手元にある唯一の資料、と言っていい電撃総目録2004から抜き出してみましょう。分かりやすくするために、2004年以前を対象にしましょうか。でもこれ、絶版（？）になったものは紹介されてないんですよね……。資料としては不完全も良い所なんですが。まぁ、これしかないので。スミマセンorz
以下適当に羅列。新刊があるか無いかはamazonで調べるだけですんで、漏れがあるかも。
……意外と少ない？ ええと、離職率は、何割なんだ？ ラノベ作家が本業じゃない人も多いし……。ええと、総目録にのってたのは、脚本家の類を除いて７０人くらい。で、ラノベ作家は辞めてる（？）中村うさぎを加えて9人。離職率は約13％。
土門弘幸：第一回大賞。最新刊は小説ドラゴンクエスト７（2001）
栗府二郎：第三回金賞。最新刊はクッキング・オン２（2003/7）
白井信隆：第五回金賞。最新刊はガン・オーバー２(2000/06)
海羽超史郎：第七回奨励賞。最新刊はラスト・ビジョン(2001/10)
田村登正：第八回大賞。最新刊はブラックナイトと薔薇の棘(2003/07)11/6修正。電撃HOBBYにおいてゾイドジェネレイションズのノベライズ(？)を連載中。
大崎皇一：最新刊は放課後のストレンジ２(2003/04)
直遊紀：へっぽこSPなごみ！(2001/12)
砦葉月：千年樹の町―シンフォニアグリーン(2003/09)
名瀬樹：第２回短編賞。最新刊はアンダー・ラグ・ロッキング(2003/06)
で。ラノベ以外の作家離職率は分からないんで、一般職と比較するために厚生労働省の雇用動向調査（平成１６年度）を参考に。
これによると、離職率は１６％程度……。つまり、ラノベ作家の離職率は平均かそれより若干下程度って事ですね、っておいっ！
いや、再就職の事とかあるので、一概には言えないんですが。あ、そもそも離職者の定義が違いますね。
出向者、出向復帰者が含まれるのか……。ってことは、離職率を下げて考える必要がある、のかな？ どの程度と見れば良いんだろう。
「離職者」 調査対象期間中に事業所を退職したり、解雇された者をいい、他企業への出向者、出向復帰者を含み、同一企業内の他事業所への転出者を除く。
うーん、それでももの凄く意外な結果が出ました（汗
自分には、現段階ではこの程度の調査しかできないので、誰かもっと広範に、ラノベ業界全体にわたって調査していただけませんかねぇ。しかも、可能な限り厳密に。
あ、「この人入ってねぇよ」とか、ツッコミお待ちしてますねｗ
以降、メモ。
・危険？
円山夢久：Little Birds Fly(2004/01)。
あかつきゆきや：輪廻ノムコウ（2004/10)
・非電撃
新木伸：あるある！夢境学園７(2005/09)。
あすか正太：初恋マジカルブリッツ(2005/08) 。
葛西伸哉：不思議使い(2005/08)
神野オキナ：あそぶにいくヨ！７(2005/08)
篠崎砂美：アウトロー・アイランド―裏出島でよろしく!(2005/01)
都築由浩：Dr.アンダーソンの休日 出張はラビリンス(2004/04/28)
中村うさぎ：色々（ぉ
兵頭一歩：脚本家。
吉岡たかを：脚本家。
