七姫物語 第三章 姫影交差(高野和:電撃文庫)

 「心に触れる新感覚ストーリー」第三巻。
 前巻までの雰囲気とは僅かに趣を異にするが、今巻も根底に流れる空気に大きな変化はなく。話が政治寄りになっているので、カラカラの出番が減っていてちょっと残念。さらに煽りを食っているのがヒカゲで、今巻では悲しいほどに出番が少ない。カラカラとしてではなく、空澄姫殿下としての出番が多かったから仕方ないことだとは思うのだけれども。二人のやり取りとかが好きな自分としてはちょっと悲しい。
 その分、他の姫の出番は多く。特に話の本筋に絡んできた、三宮常磐姫が。絵描きのエヅ、武人のキリハとのやり取りなどでしっかりとキャラが立ち、非常に好感が持てます。
 あとがきでは『次こそは速めに続巻を〜』とは書いてあるのですけれども、ペースを上げてクオリティが落ちては仕方ないし、何より今の雰囲気が損なわれるのは嫌なので、程ほどのペースで頑張って欲しいと思ったり。年1冊程度なら普通に待ちます。それくらいなら慣れてますから(ぉ