『天華無敵!』(ひびき遊:富士見ファンタジア)

第15回富士見ファンタジア長編小説大賞、準入選受賞作。
あらすじとしては、科学技術が過去の遺産となった時代、信精帝国の姫の一人にして錬精術の使えない落ちこぼれ姫、天華が遺跡探求者として旧精記の遺産を求めて旅をする――といった感じでしょうか。
全体の印象としては、まとまった良作、といった感じでしょうか。目立った破綻はなかったように感じましたし、キャラクターもそれぞれ立っていたと思います。若干ステレオタイプに過ぎたようにも感じましたが。
ただ、富士見ファンタジア+ファンタジー系の世界観+傍若無人な少女主人公、という組み合わせはどうしてもスレイヤーズを思い出させてしまうことが多いので、その辺はどうなのかなぁ、という気がしました。流石に自分が意識しすぎなだけかもしれませんが……
良くも悪くも富士見ファンタジア、といった感じではありますが。レベルが低いわけではないので楽しめるかもしれません。やや斬新さにはかけますが(もっとも、大ヒットは狙えない作品、という側面も有る気はしますが……)