『毛布おばけと金曜日の階段』

橋本紡電撃文庫


歪みがある。立派に見える人にも、普通に見える人にも、バカで単純に見える人にも。
強くあれない人たちは、その歪みを抱えて生きる。正す事で何かが変わってしまうことを、失ってしまうことを恐れて。
どんな事も、時間が解決してくれる。かも知れないし、してくれないかもしれない。
不安になったり、悩んだり、開き直ったりしながら、それでも彼らは生きる。


そこにあるのは。
―――いつも同じ、金曜日の階段の踊り場の風景。