というわけで、冬コミ出ます。
C85 3日目ポ51-b 「Ground Clutter」にて参加します。
モバマスのSSコピー本で、内容は
あんきらSS「せかいでいちばんやさしいうた 冬」
桃華SS「桃華ちゃまのこっとんぱんつにおしり側から顔を埋めてくんかくんかふゆふゆしたい」
の二本となっております。
だいたいいつも通りのあんきらSS(30kb強)と、タイトル通りのアホSS(10kb強)となっております。
予価200JPYとなる予定です。

以下サンプル。








せかいでいちばんやさしいうた 冬 本文サンプル




 十二月二十四日の夜だった。世間では今日はクリスマスイブと言うらしい、そんな日の夜。
 この季節、もう日付も変わろうかという時間にもなれば冷え込みもかなりのもの。気温は低く、吹く風は冷たい。見上げた空は少し嫌な感じの曇り空で、今にも降り出してきそうな雰囲気だった。
 ひゅう、と吹いた風に、双葉杏は肩をすくめた。はぁ、と吐き出した息は白い。
 隣を歩くきらりの吐く息も、杏のそれと同じくらいに白い。きらりの口元から漏れ出たそれが、僅かにたなびいて消えていくのを、杏は何となく目で追った。
 クリスマスライブの帰りだった。
 リハーサルをして、ライブをして、打ち上げに参加して、まだまだ飲み足りないという人たち(と、それに引きずられていくプロデューサー)と別れ――今、こうして夜の帰り道を二人でゆっくりと歩いている。
 疲れもあるのだろう、ちょっと――いや、だいぶ体は重いのだけれど、意識だけは少しふわふわしていて。あれほど盛り上がったライブの熱気も、今の杏の体からはすっかりと抜けてしまっていて、つい数時間前の事だというのに、あれは実際にあったことだろうかと思ってしまうくらいには現実感がない。
 そういえば、今日はきらりが静かだな、いつもならライブの後はテンションが上がりきってしまっていて、あんずちゃんあんずちゃんとうるさくて仕方が無いのに、と思いながらきらりの方を見ると、なんというか、きらりも少し呆けたような顔をしていた。
 いつものふにゃっとした笑顔ではなく、どこか遠くを見ているかのような、何かを思い出しているような顔で(きっとライブのことを思い出しているのだろうとは思う)、そうしているときらりの顔がずいぶんと整っていて、要するにきらりはずいぶんと端正な、綺麗な顔をしているのだと感じたりする。
 と、今までずっと黙って歩いていたきらりがふいに、
「ねぇ、杏ちゃん……」
「……ん、なに?」
 きらりは杏の問いに、何か言おうとして、あーとかうーとかにゅーとかにょわーとか言って、結局何も言葉に出来ずに悩み出してしまう。そして、また、
「ねぇ、杏ちゃん……」
「……なーに?」
 そんなやりとりを三回、繰り返した。
 そろそろ自分は文句の一つでも言って良いのではないか、と杏が思い始めた頃にようやく、
「今日、ライブ……」
「うん」
「すごかったねぇ……」
「……うん」
 さんざん引っ張って、言うのは結局それか、と思わなかったわけではない。
 でも、杏が返せた言葉もたった一言だった。
 凄かった。確かに、凄いライブだった。他に何といいようもなかった。広いステージ。眩しいスポットライト。多くのファンの姿と、歓声。煌めくサイリウム。思い返しても、自分が――自分たちが、あのステージに立っていたという実感が全くない。
 杏のそんな回答にも、きらりは何か感じるものがあったのだろう、いつもの笑顔になって、
「そうだねぇ……本当にすごいライブだったねぇ」
 星の瞬く夜空を眺めながら、そう言った。
 杏も同じように夜空を見上げ、
「そうだね」
 と、答えた。








桃華ちゃまのこっとんぱんつにおしり側から顔を埋めてくんかくんかふゆふゆしたい 本文サンプル




 飯を作ってくれたからその代わりに、というわけでは無いが、お茶を入れて桃華の前にも出す。
 お茶を啜る音だけが響いて、そのまましばし。
 そうしていると、不意に、桃華が先ほどよりも顔を赤くしながら、、
「……あの、Pちゃま」
「ん?」
「Pちゃまは、その――」
 桃華はしばらく言い難そうにしていた後、意を決したような表情で、
「Pちゃまは、変態ですわ」
「うん」
「……なんで即答しますの……?」
「いや、だって、桃華にそう言われても、しょうがないと思うし……」
 冷静に考えて、だ。
 十二歳の女の子のぱんつに顔を埋めてくんくんと匂いを嗅いでいる奴がいたらそいつは変態以外の何物でも無いだろう、と思う。いや自分のことだが。
「で、その、変態のPちゃまが」
 変態、と言う単語をを強調するように言いながら、
「なんで、ぱ、ぱんつの匂いを嗅ぐだけでそれ以上はしようとしませんの……?」
「それ以上、って」
「そ、それは、例えば、その……」
 桃華はさらに顔を赤くしながら、
「もっと、えっちなこと、とか……」
「え」
 驚く。
「して、欲しいの?」
「そ、そういうわけではありませんけれど!」
 ばたばたと桃華は手を振って否定する。
「でも、Pちゃまは、その、えっちなことを、したいのではないんですの……?」
「あー、うん、したくないわけじゃないけど。でも、しないよ」
「それは、わたくしがまだ子供だから、ですの?」
「そうだね。――あと、桃華が嫌がるようなことは、しないよ」
 そう言うと、桃華はもう真っ赤になっている顔を逸らしながら、
「だ、だったら、ぱんつをくんくんするのも、やめてくれるんですの?」
「それはやめない」
「な、なんで――」
「桃華、嫌なの?」
「そ、そんなの……」
 桃華はこちらの方を見る。目と目が合う。その目を逸らさずに、ああ、桃華の目は綺麗だなあ、可愛いなぁ、と思いながら見ていると、
「嫌じゃないですわ……」
「そう。だったら僕も嬉しいな」
 僕がそう言うと、桃華はまた目を逸らしながら、なにやらぶつぶつと呟いている。
「ずるいですわ、あんな真剣な顔で、言うなんて……」
「? 何か言った?」
「なんでもないですわ」
「ならいいけど」